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あわて者とつぼ

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これは江戸時代のころのお話です。
ある小さな村にあわて者で有名な男がすんでいました。
そのあわて者が、となりの人にかりたつぼをおとしてこわしてしまいました。
「どうせあれは古いつぼ。新しいつぼを買ってかえそう。」
と言って、町の市場に出かけて行きました。
ところが、つぼ屋に入ってみると、お店のつぼは、みんなさかさまにしてありました。
あわて者は、大きな声で「おい、つぼ屋。なんでこんなつぼが売れるかい。お前のつぼは口がないじゃないか。」と言いました。
そして、今度はつぼを手にとり、ひっくりかえしました。
「なんだ、口どころか底もぬけているじゃないか。」と言って、さっさとお店を出て行ってしまいました。