Instructions: Use the button to listen to a sentence.
Use the button to show a translation.
Listen to Whole Story
学校へ行く道に、お寺がありました。 学校へ行く道に、お寺がありました。 学校へ行く道に、お寺がありました。 学校へ行く道に、お寺がありました。 | |
There was a Buddhist temple on the path to the school. | |
ほんとうに、とてもむずかしい名前でしたが、町の人たちは、「みかんの木の寺」とよんでいました。 ほんとうに、とてもむずかしい名前でしたが、町の人たちは、「みかんの木の寺」とよんでいました。 ほんとうに、とてもむずかしい名前でしたが、町の人たちは、「みかんの木の寺」とよんでいました。 ほんとうに、とてもむずかしい名前でしたが、町の人たちは、「みかんの木の寺」とよんでいました。 | |
In reality it had a very difficult time, but the townspeople called it the Mikan Tree Temple. | |
門を入ったところに、大きなみかんの木が一本あったからでした。 門を入ったところに、大きなみかんの木が一本あったからでした。 門を入ったところに、大きなみかんの木が一本あったからでした。 門を入ったところに、大きなみかんの木が一本あったからでした。 | |
That was because there was a large mikan tree just inside the gate. | |
それは、五月のおわりごろの話でした。 それは、五月のおわりごろの話でした。 それは、五月のおわりごろの話でした。 それは、五月のおわりごろの話でした。 | |
It was towards the end of May. | |
一郎たちが、ある午後、学校の帰りに、このお寺の前を通りかかった時、 一郎たちが、ある午後、学校の帰りに、このお寺の前を通りかかった時、 一郎たちが、ある午後、学校の帰りに、このお寺の前を通りかかった時、 一郎たちが、ある午後、学校の帰りに、このお寺の前を通りかかった時、 | |
One afternoon, when Ichiro and his friends were passing in front of this temple on the way home from school, | |
「おや、いいにおいがする。」と弟の三次が、はなをクスンクスンさせました。 「おや、いいにおいがする。」と弟の三次が、はなをクスンクスンさせました。 「おや、いいにおいがする。」と弟の三次が、はなをクスンクスンさせました。 「おや、いいにおいがする。」と弟の三次が、はなをクスンクスンさせました。 | |
[Ichiro's] younger brother Sanji said, "Hey, something smells good," and sniffed. | |
「ほんとだ、ほんとだ。」正雄も清も、みんなまねをして、クスンクスンとはなを鳴らしました。 「ほんとだ、ほんとだ。」正雄も清も、みんなまねをして、クスンクスンとはなを鳴らしました。 「ほんとだ、ほんとだ。」正雄も清も、みんなまねをして、クスンクスンとはなを鳴らしました。 「ほんとだ、ほんとだ。」正雄も清も、みんなまねをして、クスンクスンとはなを鳴らしました。 | |
"It's true, it's true," both Masao and Kiyoshi said, and all of them imitated and sniffed. | |
あまいようなすっぱいような、なんともいえないいいにおいが、気もちよくはなのおくをくすぐりました。 あまいようなすっぱいような、なんともいえないいいにおいが、気もちよくはなのおくをくすぐりました。 あまいようなすっぱいような、なんともいえないいいにおいが、気もちよくはなのおくをくすぐりました。 あまいようなすっぱいような、なんともいえないいいにおいが、気もちよくはなのおくをくすぐりました。 | |
A kind of sweet, kind of sour, indescribably good smell pleasantly tickled deep inside their noses. | |
「ああ、あのみかんの花のにおいだよ。」一郎がいいました。 「ああ、あのみかんの花のにおいだよ。」一郎がいいました。 「ああ、あのみかんの花のにおいだよ。」一郎がいいました。 「ああ、あのみかんの花のにおいだよ。」一郎がいいました。 | |
"Oh, it's the smell of those mikan blossoms," said Ichiro. | |
見ると、門の中のみかんの木に、白いみかんの花がいっぱいさいているのです。 見ると、門の中のみかんの木に、白いみかんの花がいっぱいさいているのです。 見ると、門の中のみかんの木に、白いみかんの花がいっぱいさいているのです。 見ると、門の中のみかんの木に、白いみかんの花がいっぱいさいているのです。 | |
When they looked, on the mikan tree inside the gate many white mikan blossoms had flowered. | |
こんなにたくさんさいているのに、どうしてきのうまで気がつかなかったのか、ふしぎなくらいでした。 こんなにたくさんさいているのに、どうしてきのうまで気がつかなかったのか、ふしぎなくらいでした。 こんなにたくさんさいているのに、どうしてきのうまで気がつかなかったのか、ふしぎなくらいでした。 こんなにたくさんさいているのに、どうしてきのうまで気がつかなかったのか、ふしぎなくらいでした。 | |
With that many blossoms, why hadn't they noticed even up until yesterday? It was very strange. | |
「もうすぐ、この花が、みんなみかんの実になるのだね。」と三次がいいました。 「もうすぐ、この花が、みんなみかんの実になるのだね。」と三次がいいました。 「もうすぐ、この花が、みんなみかんの実になるのだね。」と三次がいいました。 「もうすぐ、この花が、みんなみかんの実になるのだね。」と三次がいいました。 | |
"Pretty soon, these blossoms will turn into mikan fruits, huh?" said Sanji. | |
「いつ。」 「いつ。」 「いつ。」 「いつ。」 | |
"When?" | |
「もうすぐ。」 「もうすぐ。」 「もうすぐ。」 「もうすぐ。」 | |
"Pretty soon." | |
「もうすぐって、いつさ。」と、正雄や清がききました。 「もうすぐって、いつさ。」と、正雄や清がききました。 「もうすぐって、いつさ。」と、正雄や清がききました。 「もうすぐって、いつさ。」と、正雄や清がききました。 | |
"So when's pretty soon?" Masao and Kiyoshi asked. | |
「秋になったら。」 「秋になったら。」 「秋になったら。」 「秋になったら。」 | |
"When it turns into fall." | |
「いいなおあ、早く秋にならないかなあ。」 「いいなおあ、早く秋にならないかなあ。」 「いいなおあ、早く秋にならないかなあ。」 「いいなおあ、早く秋にならないかなあ。」 | |
"Wow, I hope fall gets here fast." | |
「そしたら、とって食べてやろう。」と、みんなは思いました。 「そしたら、とって食べてやろう。」と、みんなは思いました。 「そしたら、とって食べてやろう。」と、みんなは思いました。 「そしたら、とって食べてやろう。」と、みんなは思いました。 | |
"When that happens [when fall comes], let's pick them and eat them," they all thought. | |
みんなは、ゴクリとのどを鳴らして、つばをのみこみました。 みんなは、ゴクリとのどを鳴らして、つばをのみこみました。 みんなは、ゴクリとのどを鳴らして、つばをのみこみました。 みんなは、ゴクリとのどを鳴らして、つばをのみこみました。 | |
All of them swallowed their saliva with a gulping sound. | |
秋になりました。 秋になりました。 秋になりました。 秋になりました。 | |
Fall came. | |
みかんの木には、青いみかんのみがたくさんなりました。 みかんの木には、青いみかんのみがたくさんなりました。 みかんの木には、青いみかんのみがたくさんなりました。 みかんの木には、青いみかんのみがたくさんなりました。 | |
Lots of green mikan fruit grew on the tree. | |
毎日、少しずつ大きくなりました。 毎日、少しずつ大きくなりました。 毎日、少しずつ大きくなりました。 毎日、少しずつ大きくなりました。 | |
They got a little bigger each day. | |
「すごいぞ。」 「すごいぞ。」 「すごいぞ。」 「すごいぞ。」 | |
"Wow!" | |
「どうだろう。まだすっぱいかな。」 「どうだろう。まだすっぱいかな。」 「どうだろう。まだすっぱいかな。」 「どうだろう。まだすっぱいかな。」 | |
"I wonder how they are. I wonder if they're still sour." | |
ある日、こういって、一郎たちが、この木の下にあつまりました。 ある日、こういって、一郎たちが、この木の下にあつまりました。 ある日、こういって、一郎たちが、この木の下にあつまりました。 ある日、こういって、一郎たちが、この木の下にあつまりました。 | |
One day, saying this, Ichiro and his friends gathered under the tree. | |
「とってみようか。」 「とってみようか。」 「とってみようか。」 「とってみようか。」 | |
"Shall I take one and see?" | |
「うん。」 「うん。」 「うん。」 「うん。」 | |
"Yeah." | |
一郎が、そっと手をのぼしました。 一郎が、そっと手をのぼしました。 一郎が、そっと手をのぼしました。 一郎が、そっと手をのぼしました。 | |
Ichiro stealthily reached out his hand. | |
「こらっ。」と、そのとき、大きな声がして、本堂のしょうじがガラッとあきました。 「こらっ。」と、そのとき、大きな声がして、本堂のしょうじがガラッとあきました。 「こらっ。」と、そのとき、大きな声がして、本堂のしょうじがガラッとあきました。 「こらっ。」と、そのとき、大きな声がして、本堂のしょうじがガラッとあきました。 | |
"Hey!" Just then, a loud voice sounded, and the shoji doors of the temple's main building slid open with a crack. | |
お寺のおしょうさんが、うでまくりをして、つっ立っていました。 お寺のおしょうさんが、うでまくりをして、つっ立っていました。 お寺のおしょうさんが、うでまくりをして、つっ立っていました。 お寺のおしょうさんが、うでまくりをして、つっ立っていました。 | |
The priest of the temple was standing there menacingly with his sleeves rolled up. | |
みんなは、ばらばらとにげました。 みんなは、ばらばらとにげました。 みんなは、ばらばらとにげました。 みんなは、ばらばらとにげました。 | |
The boys scattered. | |
そのつぎの日も、みんなは、またみかんの木の下にあつまりました。 そのつぎの日も、みんなは、またみかんの木の下にあつまりました。 そのつぎの日も、みんなは、またみかんの木の下にあつまりました。 そのつぎの日も、みんなは、またみかんの木の下にあつまりました。 | |
The next day too, they all gathered under the mikan tree. | |
すると、木のえだに、ボール紙のふだが下がっていました。 すると、木のえだに、ボール紙のふだが下がっていました。 すると、木のえだに、ボール紙のふだが下がっていました。 すると、木のえだに、ボール紙のふだが下がっていました。 | |
When they did, there was a cardboard sign hanging from one of the tree branches. | |
「みかんをとるな。まだすっぱいぞ。」ボール紙には、こう書いてありました。 「みかんをとるな。まだすっぱいぞ。」ボール紙には、こう書いてありました。 「みかんをとるな。まだすっぱいぞ。」ボール紙には、こう書いてありました。 「みかんをとるな。まだすっぱいぞ。」ボール紙には、こう書いてありました。 | |
"Don't take the mikans. They're still sour." This was written on the cardboard. | |
「おしょうさんが書いたのだな。」 「おしょうさんが書いたのだな。」 「おしょうさんが書いたのだな。」 「おしょうさんが書いたのだな。」 | |
"The priest wrote this." | |
みんなは、顔を見合わせてわらいながら、こそこそと帰りました。 みんなは、顔を見合わせてわらいながら、こそこそと帰りました。 みんなは、顔を見合わせてわらいながら、こそこそと帰りました。 みんなは、顔を見合わせてわらいながら、こそこそと帰りました。 | |
They all crept away, looking at each other and laughing. | |
それから、またそのつぎの日に行くと、「あと四、五日だ。まだとるな。」と書いてありました。 それから、またそのつぎの日に行くと、「あと四、五日だ。まだとるな。」と書いてありました。 それから、またそのつぎの日に行くと、「あと四、五日だ。まだとるな。」と書いてありました。 それから、またそのつぎの日に行くと、「あと四、五日だ。まだとるな。」と書いてありました。 | |
Then, when they went the next day, it was written, "After four or five days. Don't take them yet." | |
そこで、みんなは、本当に四、五日まちました。 そこで、みんなは、本当に四、五日まちました。 そこで、みんなは、本当に四、五日まちました。 そこで、みんなは、本当に四、五日まちました。 | |
So, they all waited four or five days. | |
そして、とうとう、「あすまでおまち。あと一日だ。」みかんの木に、こんなふだがかけられたつぎの日のことでした。 そして、とうとう、「あすまでおまち。あと一日だ。」みかんの木に、こんなふだがかけられたつぎの日のことでした。 そして、とうとう、「あすまでおまち。あと一日だ。」みかんの木に、こんなふだがかけられたつぎの日のことでした。 そして、とうとう、「あすまでおまち。あと一日だ。」みかんの木に、こんなふだがかけられたつぎの日のことでした。 | |
And, finally, it was the day after there was a sign hung on the mikan tree, "Wait until tomorrow. After one more day." | |
一郎たちは、みんなでそろって、お寺の門を入っていきました。 一郎たちは、みんなでそろって、お寺の門を入っていきました。 一郎たちは、みんなでそろって、お寺の門を入っていきました。 一郎たちは、みんなでそろって、お寺の門を入っていきました。 | |
Ichiro and his friends went through the gate of the temple together. | |
ところが、「あっ。」と、みんなは、思わず声を立てました。 ところが、「あっ。」と、みんなは、思わず声を立てました。 ところが、「あっ。」と、みんなは、思わず声を立てました。 ところが、「あっ。」と、みんなは、思わず声を立てました。 | |
But, "Oh!" they all involuntarily gasped. | |
みかんがないのです。あんなにたくさんなっていたみかんのみが、今日は、もう一つもないのです。 みかんがないのです。あんなにたくさんなっていたみかんのみが、今日は、もう一つもないのです。 みかんがないのです。あんなにたくさんなっていたみかんのみが、今日は、もう一つもないのです。 みかんがないのです。あんなにたくさんなっていたみかんのみが、今日は、もう一つもないのです。 | |
The mikans were gone. Those mikan fruit, of which there had been so many growing, today were all gone, not even one left. | |
「おしょうさんにだまさらた。」と、一郎が言いました。 「おしょうさんにだまさらた。」と、一郎が言いました。 「おしょうさんにだまさらた。」と、一郎が言いました。 「おしょうさんにだまさらた。」と、一郎が言いました。 | |
"We were tricked by the priest," Ichiro said. | |
「ほんとにうまくだまされた。」と、三次も、ぷんぷんおこって言いました。 「ほんとにうまくだまされた。」と、三次も、ぷんぷんおこって言いました。 「ほんとにうまくだまされた。」と、三次も、ぷんぷんおこって言いました。 「ほんとにうまくだまされた。」と、三次も、ぷんぷんおこって言いました。 | |
"We were tricked real good," Sanji said, furious. | |
すると、そのとき、「おや、あれは。」正雄と清が、みかんの木の下においてある大きなかごを見つけて、走っていきました。 すると、そのとき、「おや、あれは。」正雄と清が、みかんの木の下においてある大きなかごを見つけて、走っていきました。 すると、そのとき、「おや、あれは。」正雄と清が、みかんの木の下においてある大きなかごを見つけて、走っていきました。 すると、そのとき、「おや、あれは。」正雄と清が、みかんの木の下においてある大きなかごを見つけて、走っていきました。 | |
Then, "Hey, what's that?..." Masao and Kiyoshi found a big basket that was put under the mikan tree and ran over to it. | |
「なんだ、なんだ。」 「なんだ、なんだ。」 「なんだ、なんだ。」 「なんだ、なんだ。」 | |
"What's this? What's this?" | |
「あ、みかん。」かごの中には、大きくて黄色いみかんが、たくさんありました。 「あ、みかん。」かごの中には、大きくて黄色いみかんが、たくさんありました。 「あ、みかん。」かごの中には、大きくて黄色いみかんが、たくさんありました。 「あ、みかん。」かごの中には、大きくて黄色いみかんが、たくさんありました。 | |
"Hey, mikans." In the basket, there were a lot of big yellow mikans. | |
そして、その上に、紙が一まい。 そして、その上に、紙が一まい。 そして、その上に、紙が一まい。 そして、その上に、紙が一まい。 | |
And on top, one sheet of paper. | |
「おいしくなったよ。みんなでおあがり。ぬすんで食べたら、すっぱいすっぱい。 「おいしくなったよ。みんなでおあがり。ぬすんで食べたら、すっぱいすっぱい。 「おいしくなったよ。みんなでおあがり。ぬすんで食べたら、すっぱいすっぱい。 「おいしくなったよ。みんなでおあがり。ぬすんで食べたら、すっぱいすっぱい。 | |
"They taste good now. Eat them together. If you stole them and ate them, they'd be sour sour. | |
みかんの木の寺のおしょう」と書いて、風がふいてもとばないように、四すみを四このみかんでちょこんとおさえて、おいてありました。 みかんの木の寺のおしょう」と書いて、風がふいてもとばないように、四すみを四このみかんでちょこんとおさえて、おいてありました。 みかんの木の寺のおしょう」と書いて、風がふいてもとばないように、四すみを四このみかんでちょこんとおさえて、おいてありました。 みかんの木の寺のおしょう」と書いて、風がふいてもとばないように、四すみを四このみかんでちょこんとおさえて、おいてありました。 | |
[signed] The Priest of the Mikan Tree Temple" was written, and so that it wouldn't blow away even if the wind blew, it was held down by four mikans at its four corners. | |
「おやおや。」と、もう一度おどろいて本堂の方をふりむくと、おしょうさんはるすなのか、白いしょうじがきちんとしまっていて、 「おやおや。」と、もう一度おどろいて本堂の方をふりむくと、おしょうさんはるすなのか、白いしょうじがきちんとしまっていて、 「おやおや。」と、もう一度おどろいて本堂の方をふりむくと、おしょうさんはるすなのか、白いしょうじがきちんとしまっていて、 「おやおや。」と、もう一度おどろいて本堂の方をふりむくと、おしょうさんはるすなのか、白いしょうじがきちんとしまっていて、 | |
When they said, "Hey, hey!" and looked with surprise in the direction of the main building, as if the priest might be away the white shoji doors were tightly shut, | |
しょうじの上には、ひさしのかげが長くのんびりうつっているだけでした。 しょうじの上には、ひさしのかげが長くのんびりうつっているだけでした。 しょうじの上には、ひさしのかげが長くのんびりうつっているだけでした。 しょうじの上には、ひさしのかげが長くのんびりうつっているだけでした。 | |
and there was only the shadow of the eaves stretched out lazily across them. |
Listen to Whole Story
おじさんのうちのボンボン時計の中には、子どもが二人、すんでいるんですよ。 おじさんのうちのボンボン時計の中には、子どもが二人、すんでいるんですよ。 おじさんのうちのボンボン時計の中には、子どもが二人、すんでいるんですよ。 おじさんのうちのボンボン時計の中には、子どもが二人、すんでいるんですよ。 | |
In the grandfather clock at Uncle's house, two children are living. | |
うそなもんですか。このおじさん、ゆうべちゃんと見たんだから。 うそなもんですか。このおじさん、ゆうべちゃんと見たんだから。 うそなもんですか。このおじさん、ゆうべちゃんと見たんだから。 うそなもんですか。このおじさん、ゆうべちゃんと見たんだから。 | |
What, you think I'm lying? I saw them last night [so I know]. | |
おじさんは、名前までしっているんです。 おじさんは、名前までしっているんです。 おじさんは、名前までしっているんです。 おじさんは、名前までしっているんです。 | |
I even know their names. | |
ひとりはチック。ひとりはタック。 ひとりはチック。ひとりはタック。 ひとりはチック。ひとりはタック。 ひとりはチック。ひとりはタック。 | |
One is Tick. One is Tock. | |
チックとタック。チック、タック、チック、タック。 チックとタック。チック、タック、チック、タック。 チックとタック。チック、タック、チック、タック。 チックとタック。チック、タック、チック、タック。 | |
Tick and Tock. Tick, tock, tick, tock. | |
そうらね、ちゃんと時計の音になっているじゃありませんか。 そうらね、ちゃんと時計の音になっているじゃありませんか。 そうらね、ちゃんと時計の音になっているじゃありませんか。 そうらね、ちゃんと時計の音になっているじゃありませんか。 | |
See? It's exactly the sound of the clock, isn't it? | |
おじさんは、ゆうべ、おすしを食べすぎて、おなかがはって、ちっともねむれなかったんです。 おじさんは、ゆうべ、おすしを食べすぎて、おなかがはって、ちっともねむれなかったんです。 おじさんは、ゆうべ、おすしを食べすぎて、おなかがはって、ちっともねむれなかったんです。 おじさんは、ゆうべ、おすしを食べすぎて、おなかがはって、ちっともねむれなかったんです。 | |
Last night, I ate too much sushi and my stomach swelled up; I couldn't sleep a wink. | |
十時になっても、十一時になっても、どうしてもねむれなかったんです。 十時になっても、十一時になっても、どうしてもねむれなかったんです。 十時になっても、十一時になっても、どうしてもねむれなかったんです。 十時になっても、十一時になっても、どうしてもねむれなかったんです。 | |
Even when ten o'clock came, and eleven o'clock came, I just couldn't get to sleep. | |
ゴースーゴースーいびきをかくまねをしても、ムニャムニャねごとのまねをしても、どうしても、目がふさがってくれないんです。 ゴースーゴースーいびきをかくまねをしても、ムニャムニャねごとのまねをしても、どうしても、目がふさがってくれないんです。 ゴースーゴースーいびきをかくまねをしても、ムニャムニャねごとのまねをしても、どうしても、目がふさがってくれないんです。 ゴースーゴースーいびきをかくまねをしても、ムニャムニャねごとのまねをしても、どうしても、目がふさがってくれないんです。 | |
I tried imitating a snore, I tried pretending to talk in my sleep, but no matter what my eyes just wouldn't shut. | |
ボーン、ボーン、ボーン。とうとう十二時になりました。 ボーン、ボーン、ボーン。とうとう十二時になりました。 ボーン、ボーン、ボーン。とうとう十二時になりました。 ボーン、ボーン、ボーン。とうとう十二時になりました。 | |
Bong, bong, bong.... Finally midnight came. | |
おや、へんだぞ。おじさんは、目をこすって、じっと、時計のふりこのところを見つめました。 おや、へんだぞ。おじさんは、目をこすって、じっと、時計のふりこのところを見つめました。 おや、へんだぞ。おじさんは、目をこすって、じっと、時計のふりこのところを見つめました。 おや、へんだぞ。おじさんは、目をこすって、じっと、時計のふりこのところを見つめました。 | |
Hey, this is strange. I rubbed my eyes and looked intently at the clock's pendulum. | |
十二時をうってしまうと、チックタックといっていたボンボん時計の音が、ぱたっとやんだんです。 十二時をうってしまうと、チックタックといっていたボンボん時計の音が、ぱたっとやんだんです。 十二時をうってしまうと、チックタックといっていたボンボん時計の音が、ぱたっとやんだんです。 十二時をうってしまうと、チックタックといっていたボンボん時計の音が、ぱたっとやんだんです。 | |
When the clock had finished striking twelve, the "tick tock" sound that the clock had been making suddenly quit. | |
そうして、耳をすますと、こんな声が聞こえたんです。 そうして、耳をすますと、こんな声が聞こえたんです。 そうして、耳をすますと、こんな声が聞こえたんです。 そうして、耳をすますと、こんな声が聞こえたんです。 | |
Then, I pricked up my ears and heard this kind of voice: | |
「タック、タック。早くおいで。」 「タック、タック。早くおいで。」 「タック、タック。早くおいで。」 「タック、タック。早くおいで。」 | |
"Tock, Tock. Come here quick." | |
「チック、チック。ふくがぜんまいにひっかかって、出られないんだよ。」 「チック、チック。ふくがぜんまいにひっかかって、出られないんだよ。」 「チック、チック。ふくがぜんまいにひっかかって、出られないんだよ。」 「チック、チック。ふくがぜんまいにひっかかって、出られないんだよ。」 | |
"Tick, Tick. My clothes are caught on the mainspring. I can't get out." | |
見ていると、ふりこのとこそのふたが、ボンとあきました。 見ていると、ふりこのとこそのふたが、ボンとあきました。 見ていると、ふりこのとこそのふたが、ボンとあきました。 見ていると、ふりこのとこそのふたが、ボンとあきました。 | |
When I looked, the lid over the pendulum popped open. | |
そこから、赤い三かくぼうしをかぶった小さい小さい子どもがふたり、そっと首を出して、そとをのぞいていたんです。 そこから、赤い三かくぼうしをかぶった小さい小さい子どもがふたり、そっと首を出して、そとをのぞいていたんです。 そこから、赤い三かくぼうしをかぶった小さい小さい子どもがふたり、そっと首を出して、そとをのぞいていたんです。 そこから、赤い三かくぼうしをかぶった小さい小さい子どもがふたり、そっと首を出して、そとをのぞいていたんです。 | |
From there, two tiny tiny children wearing red three-cornered hats stuch their heads out stealthily and looked out. | |
おっと、見つかっちゃたいへん。おじさんは、あわてて目をつぶって、いびきをかいてみせました。 おっと、見つかっちゃたいへん。おじさんは、あわてて目をつぶって、いびきをかいてみせました。 おっと、見つかっちゃたいへん。おじさんは、あわてて目をつぶって、いびきをかいてみせました。 おっと、見つかっちゃたいへん。おじさんは、あわてて目をつぶって、いびきをかいてみせました。 | |
Oops. It'll be bad if they see me. I hurriedly closed my eyes and pretended to snore. | |
「やあ、ねてらあ。」 「やあ、ねてらあ。」 「やあ、ねてらあ。」 「やあ、ねてらあ。」 | |
"Hey, he's asleep." | |
「いびきをかいてらあ。ずいぶんねぞうのわるいおじさんだなあ。」 「いびきをかいてらあ。ずいぶんねぞうのわるいおじさんだなあ。」 「いびきをかいてらあ。ずいぶんねぞうのわるいおじさんだなあ。」 「いびきをかいてらあ。ずいぶんねぞうのわるいおじさんだなあ。」 | |
"Yeah, he's snoring, huh. What a bad sleeper." | |
おや、おや、わる口をいっているぞ。 おや、おや、わる口をいっているぞ。 おや、おや、わる口をいっているぞ。 おや、おや、わる口をいっているぞ。 | |
Hey, hey! They're badmouthing me! | |
そのうちに、チックとタックは、するするとはしらをすべって、たたみの上にストンとおりてきました。 そのうちに、チックとタックは、するするとはしらをすべって、たたみの上にストンとおりてきました。 そのうちに、チックとタックは、するするとはしらをすべって、たたみの上にストンとおりてきました。 そのうちに、チックとタックは、するするとはしらをすべって、たたみの上にストンとおりてきました。 | |
During that time, Tick and Tock slid smoothly down the post and landed on the tatami [floor mats]. | |
「なにをしてあそばうか。ねえ、タックちゃん。」 「なにをしてあそばうか。ねえ、タックちゃん。」 「なにをしてあそばうか。ねえ、タックちゃん。」 「なにをしてあそばうか。ねえ、タックちゃん。」 | |
"Hey, Tock. What shall we do?" | |
「かけっこしようか。かくれんぼしようか。」 「かけっこしようか。かくれんぼしようか。」 「かけっこしようか。かくれんぼしようか。」 「かけっこしようか。かくれんぼしようか。」 | |
"Shall we play tag? How 'bout playing hide-and-seek?" | |
「それより、いたずらしてやろうよ。毛虫をとってきて、おじさんのえりくびにとまらせてやろうよ。」 「それより、いたずらしてやろうよ。毛虫をとってきて、おじさんのえりくびにとまらせてやろうよ。」 「それより、いたずらしてやろうよ。毛虫をとってきて、おじさんのえりくびにとまらせてやろうよ。」 「それより、いたずらしてやろうよ。毛虫をとってきて、おじさんのえりくびにとまらせてやろうよ。」 | |
"Even better, let's make mischief. Let's get a caterpillar and put it on Uncle's neck. | |
おおっ、たいへんなことになったぞ。 おおっ、たいへんなことになったぞ。 おおっ、たいへんなことになったぞ。 おおっ、たいへんなことになったぞ。 | |
Oh no, this is bad. | |
おじさんは、びっくりして、かめの子みたいに首をすくめました。 おじさんは、びっくりして、かめの子みたいに首をすくめました。 おじさんは、びっくりして、かめの子みたいに首をすくめました。 おじさんは、びっくりして、かめの子みたいに首をすくめました。 | |
I was startled, and pulled in my neck like a baby turtle. | |
「ぼく、ほんとは、おなかがぺこぺこなんだよ。」とタックがいいました。 「ぼく、ほんとは、おなかがぺこぺこなんだよ。」とタックがいいました。 「ぼく、ほんとは、おなかがぺこぺこなんだよ。」とタックがいいました。 「ぼく、ほんとは、おなかがぺこぺこなんだよ。」とタックがいいました。 | |
"Actually, I'm starved", Tock said. | |
「じゃ、台所へ行こう。」 「じゃ、台所へ行こう。」 「じゃ、台所へ行こう。」 「じゃ、台所へ行こう。」 | |
"Well then, let's go to the kitchen." | |
ああ、よかった。おじさんは、ほっとしました。 ああ、よかった。おじさんは、ほっとしました。 ああ、よかった。おじさんは、ほっとしました。 ああ、よかった。おじさんは、ほっとしました。 | |
Ahh, good. Whew, I was relieved. | |
チックとタックは、しょうじのやぶれたところから、台所へ入りこんだようです。 チックとタックは、しょうじのやぶれたところから、台所へ入りこんだようです。 チックとタックは、しょうじのやぶれたところから、台所へ入りこんだようです。 チックとタックは、しょうじのやぶれたところから、台所へ入りこんだようです。 | |
It seems that Tick and Tock entered the kitchen through a torn place in the paper doors. | |
「ああ、ある。いろいろなものがあるよ。」と、タックがいっています。 「ああ、ある。いろいろなものがあるよ。」と、タックがいっています。 「ああ、ある。いろいろなものがあるよ。」と、タックがいっています。 「ああ、ある。いろいろなものがあるよ。」と、タックがいっています。 | |
"Ah, there's all sorts of stuff," Tock is saying. | |
「うまいよ。牛肉のつけやきだよ。」 「うまいよ。牛肉のつけやきだよ。」 「うまいよ。牛肉のつけやきだよ。」 「うまいよ。牛肉のつけやきだよ。」 | |
"This is good! Beef tsukeyaki!" | |
「これはてんぷらだ。ぜいたくなおじさんだなあ。」 「これはてんぷらだ。ぜいたくなおじさんだなあ。」 「これはてんぷらだ。ぜいたくなおじさんだなあ。」 「これはてんぷらだ。ぜいたくなおじさんだなあ。」 | |
"This is tempura. This guy's extravagant." | |
「おっと、おとうふのおつゆだ。」 「おっと、おとうふのおつゆだ。」 「おっと、おとうふのおつゆだ。」 「おっと、おとうふのおつゆだ。」 | |
"Hey, tofu soup." | |
もぐもぐ、もぐもぐ、食べている。 もぐもぐ、もぐもぐ、食べている。 もぐもぐ、もぐもぐ、食べている。 もぐもぐ、もぐもぐ、食べている。 | |
Tick and Tock are really pigging out. | |
ああ、おじさんの明日の朝の楽しみが、なくなってしまった。 ああ、おじさんの明日の朝の楽しみが、なくなってしまった。 ああ、おじさんの明日の朝の楽しみが、なくなってしまった。 ああ、おじさんの明日の朝の楽しみが、なくなってしまった。 | |
Aw, now I have nothing to look forward to tomorrow morning. | |
つまらないなあと思っていると、 つまらないなあと思っていると、 つまらないなあと思っていると、 つまらないなあと思っていると、 | |
This is no fun. Just as I was thinking this, | |
「ははあ、おすしだな。さっき、おじさんが、おいしそうに食べていたっけ。」と、チックがいいました。 「ははあ、おすしだな。さっき、おじさんが、おいしそうに食べていたっけ。」と、チックがいいました。 「ははあ、おすしだな。さっき、おじさんが、おいしそうに食べていたっけ。」と、チックがいいました。 「ははあ、おすしだな。さっき、おじさんが、おいしそうに食べていたっけ。」と、チックがいいました。 | |
Tock said, "Haha, sushi. I'll bet this is what Uncle was eating earlier." | |
「どれ、どれ。」くいしんぼうらしいタックが、口いっぱいほおばっているようです。 「どれ、どれ。」くいしんぼうらしいタックが、口いっぱいほおばっているようです。 「どれ、どれ。」くいしんぼうらしいタックが、口いっぱいほおばっているようです。 「どれ、どれ。」くいしんぼうらしいタックが、口いっぱいほおばっているようです。 | |
"Well, Well," says Tock (who seems like a real glutton), sounding like his mouth is crammed full. | |
と、「うわっ、か、からい、からい。」 と、「うわっ、か、からい、からい。」 と、「うわっ、か、からい、からい。」 と、「うわっ、か、からい、からい。」 | |
Then, "Waaaa! Ho...! Hot! Hot!" | |
「ほ、ほ、口に火がついた。」 「ほ、ほ、口に火がついた。」 「ほ、ほ、口に火がついた。」 「ほ、ほ、口に火がついた。」 | |
"Ho...ho...my mouth's on fire!" | |
なきだしそうな声で、チックとタックがさけびました。 なきだしそうな声で、チックとタックがさけびました。 なきだしそうな声で、チックとタックがさけびました。 なきだしそうな声で、チックとタックがさけびました。 | |
Tick and Tock yelled in a voice that sounded like they were about to cry. | |
そうら、ごらん。ばちがあたった。子どもなのに、おすしのわさびを食べたんです。 そうら、ごらん。ばちがあたった。子どもなのに、おすしのわさびを食べたんです。 そうら、ごらん。ばちがあたった。子どもなのに、おすしのわさびを食べたんです。 そうら、ごらん。ばちがあたった。子どもなのに、おすしのわさびを食べたんです。 | |
See, they got their punishment. Even though they're children, they ate the sushi's wasabi [hot green horseradish]. | |
おじさんは、おかしくなって、おもわずプッとふき出してしまいました。 おじさんは、おかしくなって、おもわずプッとふき出してしまいました。 おじさんは、おかしくなって、おもわずプッとふき出してしまいました。 おじさんは、おかしくなって、おもわずプッとふき出してしまいました。 | |
I thought that was funny and involuntarily let out a laugh. | |
その音に、チックとタックは、おどろいたのおどろかないの。 その音に、チックとタックは、おどろいたのおどろかないの。 その音に、チックとタックは、おどろいたのおどろかないの。 その音に、チックとタックは、おどろいたのおどろかないの。 | |
Boy, were Tick and Tock surprised at that sound! | |
ワッといって、ガタンガタンとしょうじのあなをとびこえてきました。 ワッといって、ガタンガタンとしょうじのあなをとびこえてきました。 ワッといって、ガタンガタンとしょうじのあなをとびこえてきました。 ワッといって、ガタンガタンとしょうじのあなをとびこえてきました。 | |
They yelled, "Waa......" and bolted through the ripped place in the door. | |
そして、てっぽうだまみたいに、ピュースポンと、時計の中へにげこんでしまったんです。 そして、てっぽうだまみたいに、ピュースポンと、時計の中へにげこんでしまったんです。 そして、てっぽうだまみたいに、ピュースポンと、時計の中へにげこんでしまったんです。 そして、てっぽうだまみたいに、ピュースポンと、時計の中へにげこんでしまったんです。 | |
And, they screamed across the room like bullets and ran into the clock. | |
それっきり、しいんとしてしまいました。 それっきり、しいんとしてしまいました。 それっきり、しいんとしてしまいました。 それっきり、しいんとしてしまいました。 | |
After that, all fell silent. | |
今朝になって、ぼんぼん時計の音のわるいこと。 今朝になって、ぼんぼん時計の音のわるいこと。 今朝になって、ぼんぼん時計の音のわるいこと。 今朝になって、ぼんぼん時計の音のわるいこと。 | |
This morning, the grandfather clock's sound was bad. | |
ジッグ、ダッグ、ジッグ、ダッグ。 ジッグ、ダッグ、ジッグ、ダッグ。 ジッグ、ダッグ、ジッグ、ダッグ。 ジッグ、ダッグ、ジッグ、ダッグ。 | |
Jig, dug, jig, dug...... | |
きっと、ゆうべのわさびがからくて、のどがかれてしまったのでしょう。 きっと、ゆうべのわさびがからくて、のどがかれてしまったのでしょう。 きっと、ゆうべのわさびがからくて、のどがかれてしまったのでしょう。 きっと、ゆうべのわさびがからくて、のどがかれてしまったのでしょう。 | |
Certainly it's because last night's wasabi was too hot, and their throats dried out. |