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七夕

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むかしむかし、遠い星の国に、織り姫という美しい星と、彦星といって、美男子で、働き者の星がいました。
織り姫は、織物が上手で、彦星は、忠実な羊飼いで、二人ともとてもよく働きました。
ところが、大きくなって恋をしはじめるころになると、
織り姫は、放り出し彦星も、羊の世話など全くしなくなってしまいました。
これを見た星の国の王様は、おこって、織り姫を星の国の一番南に、
そして、彦星一番北におくってしまいました。
離ればなれになってしまった二人の恋人は、毎日なみだ流して、仕事など全然手につきません
そこで王様は、二人に、一生懸命働いたら、
一年に一度、天の川ほとりで会わせてあげようと約束なさいました。
織り姫彦星は、一年に一度、お互いに会えるのを楽にみに、一生懸命働くことに決めました
毎日毎日、織り姫は、彦星のことを思いながらを織り、
彦星も、織り姫の顔を目に浮べて、羊の世話をするようになりました。
そうして、一年に一度、天の川ほとりで会って、楽しい一夜をすごすのです。
七月七日の夜、外に出て、星空ながめてごらんなさい。
天の川のそばで、二つのきれいな星がうれしそうきらきら輝いていますよ。
日本の人々は、この日に、この二つの星のために七夕というお祭りをします。
地方によって、いろいろなお祝いの仕方がありますが、
大抵、のついた竹の枝に、きれいな折り紙で作った装飾品や、で願いごとを書いたふだをつけてかざるのが普通です。
丁度、西洋のクリスマス・ツリーにいろいろなものをかざるのと似ています。
西洋ではどんなにわんぱくでも、意地悪でも、「とってもいい子になりますから、すてきなプレゼントを持って来て下さい。」と、
クリスマス・ツリーの下でお願いごとをしますが、
日本でも七夕の時、子供たちは、同じようなことをします。
普通、お習字とかおさいほうなどが上手になりますようにと、願いごとを紙に書いて、竹の枝にしばります。
行事のはじまりも季節も、また、願いごともまるっきり違いますが、
クリスマス・ツリーと似たようなことを日本の人も続けてきたということは、おもしろいことだと思います。
七夕の伝説お祝いの仕方は、日本の中でも、場所と時代によって、大分違います
現在では、一月おくれの八月七日に行われる仙台市の七夕がとても有名です。