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九州

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むかし、九州は、筑紫の島呼ばれました。
「つくし」という言葉は、きっと、「つきる」という言葉から来たもので、
日本列島の「つきる」所にあるので、筑紫の島と呼ばれたのだろうと言われています。
八世紀ごろに、この筑紫の島に、九つの国があったことから、
この島は、現在のように九州と呼ばれるようになりました。
現在は、福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、の七県でできています。
九州の面積は、41,969.5平方キロメートルで、
ちょうどアメリカのカリフォルニア州の十分の一ぐらいの大きさです。
九州は、火山が多いので有名で、阿蘇、霧島、桜島というように火山がたくさんあります。
そのため、有名な温泉もあちらこちらにあり、
別府や雲仙は、日本の温泉の中でも代表的なものです。
ただ観光客集めのために、商業化しすぎてしまった所も少なくありません
南の島、九州は、温暖な気候に恵まれ野菜果物がよくとれます。
特に、野菜早期裁培は有名で、
早くとれた野菜は、各地に送られて、日本中の家庭の食卓でめずらしがられます。
九州の南端では、熱帯性植物もでき、バナナやパイナップルやサトウキビなどがとれて、
日本というよりも、南国のハワイを思わせる所もあります。
しかし、九州の北部では工業盛んで、北九州の重化学工業、長崎の造船業など、
日本でも大切な工業地帯があります。
一時石油におされて、重要性かなり減少した石炭が、
また近ごろ脚光を浴び始めたのは、おもしろいことだと思います。
九州は、「・・・あんまり煙突が高いので、さぞやお月さん煙たかろう。」
と歌に歌われた三池炭坑を始め、たくさんの炭坑があり、日本の主な石炭産出地でした。
これからまた石炭がこれほど重要になるかどうかは分かりませんが、
その土地の地理状況、気候だけでなく、科学発展、人間の生き方によって、
その土地の様子や姿が変わっていくということは、興味深いことだと思います。