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源氏と平家

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どんなに美しい花でもやがて枯れて散ってしまうように、豪華きらびやかな生活楽しんだ貴族達も、平安時代の終りになると日ごとに力をなくしていきました。
平安時代貴族代わって力を増してきたのが武士です。
武士は、初め天皇貴族後継ぎ争いに使われて戦っていたのですが、だんだん力を増し自分達の間で激しい勢力争いをするようになりました。
この武士の中で一番有力だったのが源氏平家だったのです。
そして日本中の武士が、源氏味方をするものと平家味方をするものと、二つに分かれて戦い合いました。
最初平清盛という平家大将が、源氏大将源義朝敗り天下治めるようになりました。
しかし、義朝息子頼朝伊豆へ流され、そのまだ赤ん坊だった義経は、清盛殺されずにお寺預けられました。
お寺教え勉強しお坊さんにでもなれば、義朝敵を討とうなどと思わなくなるだろうと清盛は思ったに違いありません
ところが、頼朝義経弟は平家不満を持つ達に助けられ、励まされて、とうとう平家完全に滅ぼしてしまいました。
頼朝は1192年に鎌倉幕府開いて、日本で初めて武士政治を行ないました。
平清盛武士でしたが、源氏敗って天下治めると貴族なりすまし貴族まるっきり変わらない政治生活をしました。
一方頼朝貴族政治生活まねをしないで武士政府築き上げました。
この点で、鎌倉時代は日本の歴史上非常に大切時代です。
源氏平家戦いは、とてもおもしろいエピソ−ドでいっぱいで、それを題材にしてたくさんの物語が書かれました。
その中で最も代表的なのが「平家物語」だと思います。
義経率いられた源氏武士達の力強い姿と、京都から西へ西へと追われて行く平家はかない最後が、瀬戸内海背景何とも言えない美しさで描かれています。
軍記物語なのですが、戦争勝敗血なまぐささを全く感じさせない見事な作品です。
平家物語」は当時、本として読まれただけでなく全国旅行して歩いた琵琶法師によって人々に語られました。
琵琶法師普通盲人で、琵琶というギタ−に似た楽器に合わせて物語語りました。
ちょうど私達が今、ラジオやテレビで音楽やを楽しむように、の人々は、寂しそうに語って歩く琵琶法師の「平家物語」に、しみじみと耳を傾けたに違いありません